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Channel: あしあと ~星空航海日誌~
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大気分散

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今晩も晴れてます。
シーイングはイマイチですが、木星にちょうど大赤斑がいたこともあって、撮影してみました。
イメージ 1
木星 オライオン30cmF4反射望遠鏡 パワーメイト×5 QHY5III178C カラーCMOSカメラにて

うーん、シーイングは止まって見える時は結構微細構造が見えるのですが、、、
こういう時は以前にも書いた様に、選別を厳しくすることで良い結果が得られる筈です。
が、PCの能力不足なのか?30秒で、160コマ程しか撮影できておらず、ガックリ・・・
もちろん、スペック的には全画素読み出しても50FPS出せる筈なのですが・・。ほぼ200万画素程度にクロップしたのに、全然フレームレートが出ておらずガックリです・・・。
こないだはここまでひどくなかったと思うんだけどなぁ、、、

さて、タイトルの大気分散のお話です。
この時期、低空になる惑星たち。
シーイグが良い夏場だと黄道が南に低いという、なんて悪循環・・。
ご存知の通り、カラーカメラで撮るとはっきり判るのですが、大気のプリズム効果で光が分散されて色がついて見えます。
モノクロカメラではどうなるかというと、

イメージ 2
大気分散の例

この前(6/2)はシーイングが良かったですからね。ようやく確認ができるだけの画質の画像ができました。
フィルターで分光撮影したうち、L画像とR画像の比較です。
R画像に比べ、L画像では、カッシーニの溝が、大気分散によって、ぼやけてしまっていることがお解りになると思います。
これをしっかりと補正して撮るには、ADCの様なウエッジプリズムが必要になります。

しかし、ご覧の通り、Rフィルターでは、比較的くっきりとカッシーニが分解してることも判ります。
なぜかというと、波長が長い光は分散角が小さくなり、大気分散によるボケが小さくなるからです。

少し前にも書きましたが、火星の場合、IR光による撮影で、地表面をよりくっきりと描き出すことができます。
したがって、800nm程度のIRフィルターで撮影する場合、大気分散の影響を受けにくくなりますから、今回の火星大接近では、ADCは買わなくてもいいかー・・とか思ってるところです・・(; ̄ー ̄A アセアセ・

ADCはカラーカメラで調整するのが一番ラクそうですが(その後で同焦点のモノクロカメラに付け替え)、可視光で調整しちゃうと、IR光では過補正になると思うのですが、その辺りはどうやられてるんでしょう・・・? 

まぁ、今から買っても、テストする時間が無いのもあって、やっぱり、ADCは見送りかなぁ・・
結構今でもギリギリなので、ピントが出せるか解らないのと、使いこなしに時間がかかりそうですし・・
でも、土星だと欲しいですね~。どうしようかな・・

土星のRフィルタの作例も分散が皆無ではなさそうですが、でも、個人的にはここまで写れば十分満足。
カメラ感度も良くなっているので、土星も赤外スルーのRフィルターを使うことで光量を稼ぎつつ、分散も抑えることはできるかもしれませんので、やっぱり、お得意のフィルターワークで頑張るかな・・。
いや、でも、、うー・・ん・・ ( ̄  ̄;) うーん


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